土地や建物などの不動産を売却した翌年の住民税は高くなる?

最終更新日:2019/07/17

不動産売却ではいかに高い金額で売却できるかに着目してしまいがちです。しかし高く売れたときにこそ「税金をいくら支払うのか」気にしておかなくてはいけません。そこで今回はいくつかある税金の話のなかでも、不動産売却と住民税の関係を紹介します。住民税はいつ・どのような申告が必要で、いくら支払わなくてはいけないのでしょうか?確認していきましょう。

不動産売却では譲渡所得に課税される

まず、不動産売却において課税対象となる所得を「譲渡所得」と呼びます。

譲渡所得は、不動産を売却できた代金から取得費(購入代金とそれに係る費用)や控除額を差し引いて計算される所得です。

不動産売却では、この譲渡所得がある場合にのみ税金を支払うことになります。売却したら必ず発生するものだと思っていた方は、ご安心ください。

住民税の申告は不要

不動産売却では、確定申告によって譲渡所得の金額を申告することになります。

会社員の給料は、会社がかわりに申告を行ってくれる「給与所得」です。しかし譲渡所得では通常の給与とは分けて計算される「分離課税」という方式が取られることになります。つまり、課税所得をきちんと計算して自分で申告をしなくてはいけないのです。

さて、この所得の申告によって支払う所得税の額を確定させることになりますが、住民税ではこのような手続きをする必要はありません。所得税の申告を行うと、同時に住民税の申告をしたことになるので、「支払う住民税がいくら増えるのか」確認しておくだけで十分ということです。

住民税の納付方法

所得税の納付期限は、基本的には確定申告の期限と同じです。しかし住民税の納付期限は所得税と同じではありませんので、ご注意ください。

まず「住民税納付書」というものが届き、それをもって指定金融機関にて支払うことになります。一括納付しても構いませんが、4期に分けて納付したり特別徴収として給与から天引きしたりすることもできます。詳しくは各自治体によって異なりますので、窓口で案内をしてもらいましょう。

譲渡所得があった翌年の住民税

確定申告は、原則的に1月1日から12月31日までの間にあった不動産売却による譲渡所得を、翌年の2月16日〜3月15日に行うことになります。

ここで気をつけたいのは、不動産売却をした翌年に、4回住民税を納付することになるということです。一括で支払う場合には気にならないかもしれませんが、翌年の支払いになることを覚えておきましょう。

不動産売却では住民税などの税金が5年でかわる

不動産売却では、物件の所有期間によって税率が変わります。期間が5年以下の物件の売却では短期譲渡所得・5年を超える物件の売却では長期譲渡所得といいます。それぞれ見ていきましょう。

短期譲渡所得・・・住民税 9%(所得税は30%)
長期譲渡所得・・・住民税 5%(所得税は15%)

居住用・10年以上保有している場合

住む目的の物件に限りますが、10年以上保有している場合にはさらに税金が軽減されます。6000万円を境に税率が変わるので、確認しておきましょう。

6,000万円以下・・・住民税 4%(所得税は10%)
6,000万円超・・・住民税 5%(所得税は15%)

ふるさと納税で不動産売却の住民税は抑えられる?

住民税を控除できる施策に「ふるさと納税」があります。これは応援したい自治体に寄付を行うことで、支払う住民税を少なくできるしくみです。上限があるものの寄付金額から2000円引いた金額が控除される上、返礼品としてその土地原産品やゆかりのものなど魅力的な商品を受け取ることができ、人気を博しています。

ふるさと納税についてはまだ間に合う?不動産売却で税金が増えてから考える「ふるさと納税」で詳しくまとめているので、ご参照ください。

ふるさと納税の上限

ふるさと納税の控除額には以下の上限が設定されています。数字がややこしいという人は、総務省のサイトにはふるさと納税の金額を試算できるシミュレーションをあるので使ってみてはいかがでしょうか。

参考:総務省公式

住民税の控除額上限の引き上げ

譲渡所得があると、先程紹介した住民税の控除上限を引き上げられる仕組みがあります。こちらについては自治体によって状況が異なるので、適宜確認をすると良いかもしれません。

また、ふるさと納税にはワンストップ特例という寄付先が年間5自治体以下なら確定申告不要の制度があり、この場合には住民税を全額控除することができます。

土地売却にかかる住民税

土地の売却における住民税への影響が気になる人が多いようですが、基本的には「通常の不動産売却における譲渡所得と住民税」と同じになります。参考に、土地売却で発生する税金を紹介しておきます。

発生する税金

不動産売却全体では譲渡所得にかかる所得税・住民税の他にも印紙税や登録免許税などの手数料も発生します。印紙税は以下の通りですので、参考にしてみてください。

契約金額 本則税率 軽減税率
10万円を超え 50万円以下のもの 400円 200円
50万円を超え 100万円以下のもの 1千円 500円
100万円を超え 500万円以下のもの 2千円 1千円
500万円を超え1千万円以下のもの 1万円 5千円
1千万円を超え5千万円以下のもの 2万円 1万円
5千万円を超え 1億円以下のもの 6万円 3万円
1億円を超え 5億円以下のもの 10万円 6万円
5億円を超え 10億円以下のもの 20万円 16万円
10億円を超え 50億円以下のもの 40万円 32万円
50億円を超えるもの 60万円 48万円

(引用元 国税庁公式

相続した土地にかかる税金

土地などの相続では、3年以内の短期の譲渡でも譲渡所得税を減額できる「取得費加算の特例」というしくみがあります。これは譲渡所得を計算する時に用いる取得費に相続税の一部を加算できるというものなので、結果的に住民税の納税額を少なくすることができます。

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