不動産売却益をできるだけ残すための3つのポイント

最終更新日:2020/07/17

お金を数える手

「不動産売却益」とは、物件を売却した後の利益のこと。

不動産売却では、基本的に売却代金に対してそのまま課税されるわけではありません。あくまで課税対象は物件売却における利益、つまり不動産の取得費や諸経費などを差し引いた金額に対して課税されます。

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不動産売却益と税金の計算はどうやる?

まずは不動産売却益と、そこにかかる税金の計算方法をご紹介します。

不動産売却における課税対象

不動産売却では、売買代金ではなく経費を差し引いた「譲渡所得」と言われる部分に課税されます。所得に対する税金は分離課税方式となっており、通常の給与所得とは分けて扱います。

譲渡所得、次のように計算します。

譲渡所得 = 売却価額 - ( 取得費 + 譲渡費用 )

取得費には土地の測量費などの諸経費を含みます。また、特別控除など特例が適用できることもあるため、課税対象となる譲渡所得(不動産売却益)は、こちらの計算よりも小さくなることが多いです。

不動産売却益と税率

不動産の所有期間によって、不動産売却益かかる所得税・住民税率が違います。

5年超所有した不動産の売却 約20%
5年以下所有の不動産の売却 約39%

税率は、所有期間5年を分岐点として約2分の1になります。

つまり、どんなに高く売れたとしても、税率が半分になれば納める税金が少なくなります。不動産売却益が大きくなる見込みがあるならば、不動産の所有期間のことを意識しておくといいでしょう。

不動産売却益にかかる税金の控除とは?

原則として、不動産の譲渡所得に所有期間に応じた税金をかけ合わせることで、税額が決まります。しかし、不動産の売却においては、いくつかの特例によって納める税金を少なく、もしくは無くすことができるのをご存知でしょうか。

3,000万円特別控除の特例

マイホーム売却では、3,000万円特別控除という特例が一般的です。

一定の条件を満たした場合に、譲渡所得から3,000万円まで控除を受けられる制度になります。つまり、不動産売却益が3,000万円以下なら譲渡所得がない場合と同様に税金がかからないということです。

買い替えにおける特例

不動産を売却して、新しい不動産を購入する場合には別の特例が利用できることがあります。

一定の要件を満たすことで、不動産売却益にかかる税金を納めるタイミングを将来の売却時に繰り延べできるというものです。

取得費を正しく計上するするだけでも節税に

不動産売却益を大きくするためには、物件の「取得費」を正しく把握することが大切です。なぜなら、不動産売却では取得費を把握できなければ売却金額の5%で算出する(概算取得費)ことになるからです。

例えば、1,000万円で売却した場合は、概算取得費で計算すると5%ということで取得費は50万円です。
不動産を50万円以上で取得している可能性は高く、さらにリフォーム代や工事費などの費用を正確にカウントできていれば、取得費は相当な金額になります。

基本的には、領収書や契約書などを残しておくこと十分です。不動産売却益の計算に直結するので、気を配っておくといいでしょう。

不動産売却益を相殺するもの(損益通算)

不動産売却で所得と相殺できるものについてご紹介します。

相続税で相殺

相続した不動産を3年以内に売却するなら、相続税を税負担の軽減に使うことができます。

譲渡所得の計算式に当てはめると、

譲渡所得 = 売却代金 - {( 取得費 +相続税の一部 )+ 譲渡費用 }

計算式からわかるように、相続税を物件の取得費に加えて計算することができます。これを「取得費加算の特例」といいます。

譲渡損失の繰越控除で相殺

他にも、所得税を相殺できる制度があります。

不動産売却による損失は「譲渡損失」と呼びます。譲渡損失は、その年の他の所得と相殺することができます。相殺しきれなかった部分はその後3年間に渡って税額の圧縮に使うこともでき、これを「譲渡損失の繰越控除」といいます。

マイホームを買換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例
特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

いずれも要件を満たすことで、不動産売却益を相殺できます。

ただし、複数の特例を併用できないこともあります。売却のタイミングで不動産会社に相談しておくといいでしょう。

不動産売却益と減価償却

建物の売却では減価償却費も不動産売却益の計算に関係があります。

減価償却とは?

建物や機械を購入した時に、資産価値が年数に応じて減少していくという考え方が減価償却です。この減少に対応させた費用のことを減価償却費といいます。(土地に減価償却はありません)

取得費の計算に用いる

マンションなどは何年で減価償却を行うのか、法定耐用年数というものが決まっており、これに応じて減価償却費を計算します。

購入代金から、耐用年数などにより算出された減価償却費を差し引き、取得費を計算します。例えば1,000万円で取得した不動産であっても、売却する時は減価償却分が引かれて、それよりも小さい額で計算することになるので、注意しましょう。

減価償却費は初めの計算式における「取得費」を減額するため、譲渡益課税をむしろ大きくする項目といえます。

不動産売却益にかかる税金のシミュレーション

シミュレーション

不動産売却益と税金について知りたい場合は、シミュレーターを用意しているサイトがあります。情報を入力するだけで目安の納税額がわかるので、使ってみるといいかもしれません。(ただし、物件の売却見込額が判明している必要があります)

不動産売却益と確定申告

不動産売却益がわかったら、翌年の2月~3月頃に確定申告をしなくてはなりません。

申告は義務

不動産売却益を申告せずにいると「延滞税」などのペナルティがあります。確定申告の期間は約1ヶ月間と決まっているので、忘れないよう注意しなくてはいけません。

税務署の窓口やインターネットからの申告も可能なので、不動産売却益がでた時は確実に申告しましょう。

不動産売却益とふるさと納税

不動産売却益で生じた所得が影響を与えるのは、所得税・住民税になります。そのため、ふるさと納税による控除の対象となるので、ご紹介します。

ふるさと納税とは

アマゾンギフト券などの高額な返礼品に注目が集まりますが、そもそもふるさと納税は居住地以外の自治体に寄付(納税)することで所得税・住民税を控除してくれる制度です。

具体的には、「寄付金額 - 2000円」が控除されることになるので、寄付金額によってはかなりの節税効果が見込めます。

不動産売却益で上限の引き上げ

ふるさと納税における控除額には上限があります。これは世帯における年収や人数、子供の有無や年齢で変わるので、詳細は各自確認しなくてはいけません。

不動産売却益(譲渡所得)があるとこの上限を引き上げる効果が見込めます。不動産売却益が大きければ課税額も大きくなりますが、ふるさと納税を活用して上手くするといいでしょう。

*ふるさと納税については不動産売却でふるさと納税上限があがる?ふるさと納税の限度額計算と分離課税で詳しくまとめているので、ご参照ください。

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