不動産売却でわが道を行くおうちダイレクト、一括査定の実力は?

おうちダイレクトは、ヤフーとSREホールディングス株式会社(元ソニー不動産、2019年6月に変更)が運営する不動産売却サービスです。おうちダイレクトには、一括査定の「プロフェッショナル売却」と個人間の売買ができる「セルフ売却」という2つの形があり、今回扱うテーマでは前者の不動産一括査定サービスが該当します。

一括査定サイトとしては首都圏や都市部を中心にサービスを展開しています。リビンマッチなどの他の大手一括査定サイトは全国の不動産会社と提携することでサービスを展開していますが、おうちダイレクトは特定の9社のネットワークによって査定サービスを運営しています。

不動産一括査定サービスって?

自分の不動産の価値が知りたい・売却を考えているという人は、とりあえず良さそうな不動産会社を調べて、その不動産会社に相談するのではないでしょうか?

不動産の査定は、得意なエリアや物件種別(マンション・戸建てなど)が不動産会社によって違ったり直近の取引実績の有無であったり、査定する会社によって算出される金額が大きく異なることがあります。

はじめの例のように一社のみに査定を依頼してしまうと、自分の物件は適正な価格で売られたのかが、わかりません。そこで不動産一括査定サイトが役に立ちます。サイト内のフォームに情報を入力していくだけで、複数の会社から一括で査定を受けることができ、算出された物件価格の妥当性を明らかにできます。

つまり不動産一括査定サービスとは、査定結果を比較・検討して、より希望する金額に近い条件で売却することができるサービスと言えるでしょう。

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おうちダイレクトで実際に査定を行うのはSRE不動産を含む、得意分野の異なる9社です。大京穴吹不動産・大成有楽不動産販売・CENTURY 21・ロイヤルハウジング・ポラスグループ・大阪宅建協会・東宝ハウスグループ・オークラヤ住宅(サイト掲載順)が残りの8社で、大手のデベロッパー系の会社や、フランチャイズ系の会社など、強みはそれぞれ違います。

他の一括査定サイトとは査定先やサービスの特徴が大きく異なりますが、首都圏や全国の主要都市にサービス対象エリアを限定しており、順次拡大していく予定だそうです。

おうちダイレクトに関する口コミ・評判は?

良い口コミ

なかなか売れなかった不動産がすぐに売れた
査定額と売却額に開きはなかった
一括査定が思い通りに行かず、セルフ売却をつかった
売却査定依頼後のサポートがよかった

悪い口コミ

他のサービスとの違いや優位性がわからなかった
斬新な取り組みが目立つので、不動産屋との間に問題がないのか気になった

総評

売却でできる選択肢が豊富なので、それに関しての意見・評価が目立ちました。以下、口コミと評判です。

口コミについて

不動産一括査定サイトは複数の不動産会社に査定依頼をできるので、各社の条件を比較できることや、売却活動ができる会社に出会いやすくなるというメリットがあります。口コミでもそういった複数一括査定に関して満足したという声が最も多く見られました。

おうちダイレクトにはヤフーによる「宣伝サポート」というものがあります。少数ではありましたが、査定依頼を行ったあとの対応に満足したという意見が見られました。

一方悪い口コミとして、具体的な機能についてではなく、「他サイトとの違いがわからない」や「査定依頼できる不動産会社が出てこなかった」という意見がありました。大手一括査定サイトにはよくある特徴なので、そこは実際に使ってみて判断するといいかもしれません。

評判について

おうちダイレクトには、個人間での売却活動ができるセルフ売却があります。自分で登録する必要があって初心者には難しいかもしれませんが、一括査定で思い通りにいかなかった人が「セルフ売却を利用して売却できた」という例があるようです。

運営のSRE不動産がソニー不動産時代から掲げている「両手仲介をしない」という取り組みなどをご存知の人もいたようで、そこについて懸念する意見があります。両手仲介はそもそも、買い手と売り手両方の仲介を一つの不動産会社が担うもので、双方の利益を同時に叶えるのが困難になるという問題がつきまといます。

そういった不動産業界の商習慣を変えるべくして掲げた方針に対して高評価を得ています。ただし、現在はこれを徹底できていないという側面もあるようで、一概に良い意見ばかりではありませんでした。

おうちダイレクトは無料?手数料や課金の疑問

おうちダイレクトは無料で利用できます。

一括査定サイトを利用して査定依頼を送信すると、不動産会社とのやり取りが行われます。価格を知りたいだけの人はそこで終わりですが、媒介契約を結んだあと、実際に売却できた人は売却手数料などが発生することになります。一括査定サイトの利用料はないものの、全て無料ではありませんので注意が必要です。

媒介契約とは?

媒介契約は、不動産売却の仲介を依頼するときに締結しなくてはならない契約です。複数の不動産会社と締結できるのが一般媒介契約一社とだけ締結するのが、専任媒介契約専属専任媒介契約となります。それぞれ売却の事情によって一長一短なので、よく確認して締結したほうが良いでしょう。

おうちダイレクトを使うメリットとデメリット

9社それぞれ強みがあり、使い分けができる

先にあげた査定をしてくれる9社ですが、各社さまざまな強みがあります。各地での売買実績が豊富な会社や、大手の不動産会社、買い替えを得意とする会社などがその例です。これによって、売却を検討しているユーザーの多様なニーズにも応えてくれる可能性が高くなっています。

Yahoo!不動産に掲載される

おうちダイレクトは不動産の「売る側」のサービスを提供していますが、売却したい物件は「買う側」のサービスであるYahoo!不動産に掲載されます。ヤフーの宣伝・集客力は大きいので、これがあるからおうちダイレクトを利用する人も多いかもしれません。

セルフ売却について

もちろんサポートなども含めて一括査定サービスが有効かもしれませんが、おうちダイレクトには他サイトにはない「個人間の不動産売買サービス」があります。もともとセルフ売却がメインのサービスだったこともあり、Yahoo!不動産をはじめとするヤフーの多くのサービスと相乗効果があるため、人によってはメリットになるでしょう。

地方の取り扱いが少ない

特定の会社によるネットワークでは、全国の不動産査定を網羅するのは難しいのが現状です。実際におうちダイレクトも、首都圏や福岡や札幌などの中心部にサービス提供を限定しているので、地方のユーザーには向いていないサービスだと言えます。

相談窓口やコールセンターがない

サイト内にお問い合わせのような項目がありますが、簡単なQAページに遷移します。

リビンマッチなどの不動産一括査定サイトには“電話相談”を受け付けています。パソコンに不慣れな人も多く、電話によるサポートで安心できることあります。はじめてのことで不安が多い不動産売却では、不十分なサポート体制では直接関係のない部分にも不安を覚える人は多いかもしれません。

悪質な不動産会社を排除していない

他サイトではクレームが多かったり、しつこい勧誘を行ったりする悪質な不動産会社は掲載停止する動きがあります。

おうちダイレクトは主要9社によって運営されているので、こういった取り組みは行われていません。しかし実際の営業電話などは営業マンによって異なります。クレームを受け付けていないという事情もありますが、どの程度安心して依頼を送信できるか、不明な点が多いかもしれません。

おうちダイレクトの使い方

一括査定のフォームをこれから使う方のために、おうちダイレクトのプロフェッショナル売却の使い方を簡単にご紹介します。

おうちダイレクトの公式サイトには「セルフ売却」と「プロフェッショナル売却」の2つの売却スタイルがあるので、画面下部の「まずはプロに査定依頼」を選択するところから始まります。画面が変わると不動産売却の一括査定フォームがでてくるので、1で物件種別2~4で物件の所在地を町名まで選択し、無料査定がスタートします。

次の情報入力画面で物件の所在や間取り、築年数を入力していきます。さらに売却希望時期や現況、希望などを選択し、最後は査定結果を受け取る人の情報を入力します。

すべて終わると査定を依頼できる不動産会社が最大9社、一覧表示されます。※あくまで最大で9社なので、表示がそれ以下になることも多々あります。

これを選択し、送信することで一括査定依頼は終了です。おうちダイレクトでは、この後は不動産会社とのやり取りになります。質問がある場合には不動産会社にするように案内があるので、査定会社に気軽に問い合わせると良いでしょう。

(画像は公式サイトより引用)

おうちダイレクトで行われているキャンペーン

2019年6月現在、おうちダイレクトで行われているキャンペーンはありません。

プロフェッショナル売却は調べてもキャンペーンは見当たりませんでしたが、セルフ売却に関して、過去にYahoo!JAPANが共同運営している関係で、10万円分のTポイントを進呈するキャンペーンを実施したことがあるようです。

不動産の売却では、査定する会社によって金額が大きくことなります。おうちダイレクトの公式サイトにも査定金額に500万の開きがある例が記載されています。

キャンペーン自体は楽しめる取り組みかもしれませんが、キャンペーンの10万円があるサイトを使うのではなく、できるだけ希望の条件にあった売却ができる一括査定サイトを利用するとよいでしょう。

おうちダイレクトの査定依頼ではしつこい電話連絡がくる?

査定フォームではメールアドレスは任意の入力項目ですが、一方で電話番号は必須です。

入力した土地面積や築年数から算出する「机上査定」が用意されている一括査定サイトもありますが、おうちダイレクトは「訪問査定」のみとなります。

訪問査定の場合、日程の調整や事前に質問や相談が行われるため、基本的に電話が来ることになります。不動産の査定は実際に見たときとそうでないとき、見た場合も担当者のノウハウなどによって金額に差がでるので、電話で見極めることも有効な手段になります。真剣に売却を検討している人は、できるだけ電話でコミュニケーションをとると良いでしょう。

あくまで補足になりますが、セルフ売却では電話がきません。そもそも査定はAIによって行われるので、営業マンが査定を行うことはありません。

おうちダイレクトは会員登録やログインが必要?

おうちダイレクトはヤフーが運営に関わる会社のため、Yahoo!JAPAN IDによるログインでさらに便利に利用できます。

マイページお気に入りがあり、不動産を購入やセルフ売却においても使える便利な機能が揃っています。例えば、区分所有のみですがマンションの売却額を短時間で算出できるシミュレーションや、買いたいリクエストQAの質問履歴を確認できる機能などがあります。

ただし、機能としてはありますが、実際に一括査定依頼を行うときにはログインなどは不要です。あくまで使い人のためのサービスになりますので、ご安心ください。

おうちダイレクト運営会社の概要

おうちダイレクトの運営会社は、日本を代表する家電メーカーのソニーの子会社であるSREホールディングス株式会社と、インターネット大手のヤフーです。

SREホールディングス株式会社は、もともと業界の両手仲介に一石を投じた会社と知られています。2014年頃に誕生した会社で、エージェント制と題して、売手側の味方に徹する片手仲介を行う会社としてサービスを提供してきました。

両手取引とは?

両手取引は、不動産の売買仲介において、売り手と買い手の両方の代理を同じ会社が行うことをいいます。双方の利益を相反する点が指摘されており、アメリカでは完全に禁止されています。

運営のYahoo!は、キャンペーン時のTポイントやYahoo!アカウント、Yahoo!不動産などの多くのインターネット系のリソースを持っているため、一括査定サイトとしても相乗効果を発揮しています。

おうちダイレクトは、初めは個人間売買のプラットフォームとして誕生しました。仮に個人間で売買が成立してしまうと、既存の仲介業が職を失うのではないかなどの議論も起こるなど、当時は既存の不動産業界から強い反発を受けました。なお、現時点では、特に居住用物件において、安心して取引を行うために間に不動産会社に入ってもらいたい人が多く、危惧されたほどのインパクトはないようです。

現在は既存のおうちダイレクトはセルフ売却となり、一括査定サービスのプロフェッショナル売却との2つの売却スタイルを提供しています。

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